よみがえれ、東日本!列車紀行

田中正恭 著
2011年9月刊行

定価1,760円(税込)
四六判 ソフトカバー 240ページ
●本書の著者印税と小社利益は、全額被災地への義援金として寄付されました。

〈本書の内容〉
 この本は、震災発生から2ヵ月後に現地を取材し、その惨状と震災にかかわる人々のようすをレポートした第1部と、震災以前の美しい東日本のローカル線の旅紀行の第2部とで構成されている。マニアックな鉄道本ではなく、旅好きな人、被災地の復興を願う人たちにお読みいただきたい一冊である。

第1部:震災から2ヵ月、現地を徹底取材し、壊滅的な被害を受けた岩手、宮城、福島の鉄道を中心とした状況を、ありのままにレポート。
取材地:宮古、山田、大槌、釜石、大船渡、陸前高田 気仙沼、南三陸、女川、石巻、塩竃、仙台、亘理、山元、丸森 新地、福島、いわき。
〈第1部本文から抜粋〉
 そこに人の姿はなかった。海からの強い潮風に吹かれた瓦礫が、カタンカタンと音をたてている。何もない荒涼たる原野―――この世の終焉を想起させるかのような風景が広がっていた。私は絶句し、その場に立ち尽くした。 だが、そんなの中に、たった一本だけ緑の若葉を芽吹かせている木があった。周囲にある笹の葉は塩害で枯れ果てていたが、確かに生命の息吹を感じられる。その木は燦然と輝いて見えた。

第2部:被災地復興を祈念し、東日本各地の震災前の平和な風景と美しい自然、情感あふれるローカル線の旅を、写真とともに紹介する旅紀行。
記載路線:八戸線、五能線、津軽鉄道、山田線、釜石線、大船渡線、気仙沼線、石巻線、仙石線、左沢線、磐越西線、只見線、烏山線、ひたちなか海浜鉄道、銚子電鉄ほか

[著者略歴]
 1955年(昭和30)、兵庫県神戸市生まれ。甲南大学法学部卒業。1981年に国鉄全線完乗。2000年には日本の鉄道全線を走破。海外の鉄道も、シベリア、カナダ、オーストラリアの大陸横断鉄道をはじめ26ヵ国を鉄道旅行。ノンフィクション系の執筆活動を続け、主な著書に、『われらブレーブス人間(共著)』(菁柿堂)『鉄道全線三十年』(心交社)『消えゆく鉄道の風景』(自由国民社)『夜汽車の風景』(クラッセ)など。